2023年、アルビレックス新潟にとって6年ぶりのJ1舞台での戦いとなりました。J2昇格チームにも関わらず、一度も残留圏に落ちることなくサプライズを与えてくれましたね。
来季シーズンもアルビレックス新潟の躍進を楽しみにしている方は多いでしょう。
そこで、アルビレックス新潟が世界的クラブになることを夢見て、今回はドイツ2部「フォルトゥナ・デュッセルドルフ」と様々な面で比較してみました。
なぜF・デュッセルドルフと比較なの?
- 筆者が新潟出身で現在デュッセルドルフに住んでいるから
- J1はブンデスリーガ2部と同じレベルだという論争を聞くから
- 両チームとも観客動員数が多いから
デュッセルドルフという町について知る機会でもあるし、中には興味深い比較もあるので暇つぶしに見ていってくれたら嬉しいです。
新潟県とデュッセルドルフの基本情報
まずは新潟県とドイツのデュッセルドルフの基本情報を見てみましょう。
新潟県は日本国内では地方都市という位置づけですが、デュッセルドルフはドイツの中でも人口が多い部類であり、かなり栄えています。ただしホームタウンの範囲は新潟が圧倒していて、サポーターの熱は負けていません。
人口と面積
人口 | 面積 | |
新潟県 | 約 212万人 | 12,584 ㎢ |
デュッセルドルフ | 約 63万人 | 217 ㎢ |
(新潟市) | 約 77万人 | 726 ㎢ |
(日本) | 約 1億2500万人 | 377,973 ㎢ |
(ドイツ連邦) | 約 8400万人 | 357,578 ㎢ |
新潟県とデュッセルドルフの差が大きいのは、都道府県と市を比較しているようなものだからです。新潟市とデュッセルドルフを比べると数値がかなり近くなりますね。
デュッセルドルフの簡単な説明をすると、まずドイツで人口が一番多い州であるノルドラインヴェストファーレン州(人口約1800万人)の州都です。町の中心地には「リトル東京」と言われるエリアもあるほど、日本人が多く住んでいる町。サッカー以外のスポーツではアイスホッケーや卓球が盛ん。町にはライン川が縦断しています。
ホームタウン
アルビレックス新潟とフォルトゥナ・デュッセルドルフのホームタウンを見ていきましょう。
新潟県全域(30市町村) 新潟市、阿賀野市、糸魚川市、魚沼市、小千谷市、柏崎市、加茂市、五泉市、佐渡市、三条市、新発田市、上越市、胎内市、燕市、十日町市、長岡市、見附市、南魚沼市、妙高市、村上市、北蒲原郡聖籠町、東蒲原郡阿賀町、三島郡出雲崎町、南蒲原郡田上町、中魚沼郡津南町、南魚沼郡湯沢町、刈羽郡刈羽村、岩船郡関川村、粟島浦村、西蒲原郡弥彦村 | |
デュッセルドルフ全域(10区) デュッセルドルフ市(Stadtbezirk 1-10) |
新潟県は30市町村で成り立っており、すべての地域がホームタウンという地域に愛されるクラブ。
デュッセルドルフは10区域から構成され、街中ではフォルトゥナ・デュッセルドルフが大々的に描かれた路面電車や地下鉄を見かけるほど町に溶け込んだクラブです。
年間平均気温
新潟県 | デュッセルドルフ | |
1月 | 3℃ | 3℃ |
2月 | 4℃ | 4℃ |
3月 | 9℃ | 7℃ |
4月 | 12℃ | 10℃ |
5月 | 17℃ | 14℃ |
6月 | 22℃ | 17℃ |
7月 | 26℃ | 19℃ |
8月 | 30℃ | 19℃ |
9月 | 26℃ | 15℃ |
10月 | 16℃ | 11℃ |
11月 | 12℃ | 7℃ |
12月 | 6℃ | 4℃ |
7月~11月は大きく異なりますが基本的にはどちらも似たような気温。デュッセルドルフの夏は比較的涼しく過ごしやすいですが、40℃を超える日が続くこともあります。
積雪量
新潟県 | 世界有数の豪雪地帯。12月~3月頃まではかなりの積雪量があり生活への支障がかなり大きい。 |
デュッセルドルフ | 冬場は氷点下を下回る日も多いが積雪はほとんどない。(年に数回積雪あり) |
Jリーグ秋春制で議論になりましたが、新潟県は有数の豪雪地帯で有名です。それでもこの移行がアルビレックス新潟にとって有利になる点が見つかっていくことを願います。
デュッセルドルフでは積雪がほとんどありませんが、冬場は快晴になる日が少なくずっと曇っているイメージです。ドイツ人は冬場、それが原因で鬱に悩まされる人が非常に多いです。
ホームスタジアム・平均観客動員数
アルビレックス新潟、フォルトゥナ・デュッセルドルフ共に巨大なホームスタジアムを有しています。そして、両クラブとも熱いサポーターが多く観客動員数がリーグ平均値を軽く超えます。
ホームスタジアム
デンカビッグスワンスタジアム 収容人数 42,300人 | |
メルクール・シュピール=アレーナ (Merkur Spiel-Arena) 収容人数 54,600人 |
アルビレックス新潟はホームタウンが新潟県全域なので、それに見合った収容人数を有するデンカビッグスワンは県民に愛されています。
また、フォルトゥナ・デュッセルドルフは2部リーグ所属にもかかわらず熱狂的なサポーターによる後押しが印象的。近年では動員数が収容人数の半分も満たないほど落ち込んでいましたが、新スポンサーによる無料チケット配布「Fortuna für alle」(フォルトゥナを全ての人へ)という企画が実施されています。
アクセス
住所 | アクセス | |
新潟県スポーツ公園 〒950-0933 新潟県新潟市中央区清五郎 67-12 | JR新潟駅から バス U70、U71、U72 ビッグスワン前 下車 | |
メルクール・シュピール=アレーナ Arena-Straße 1 40474 Düsseldorf | デュッセルドルフ中央駅から 地下鉄 U78、U79 D-MERKUR SPIEL-ARENA/Messe Nord (終点駅) |
平均観客動員数
2005年 | 2022年 | 2023年 | |
40,114人 J1 | 14,954人 J2 | 23,113人 J1 | |
18,765人 | 14,328人 | 18,993人 | |
2004/05 | 2021/22 | 2022/23 | |
データ探し中 ※4部リーグ | 17,587人 ドイツ2部 | 30,836人 ドイツ2部 | |
13,037人 | 14,297人 | 22,154人 |
2005年はアルビレックス新潟の平均観客動員数が歴代最高を記録した年なので表に入れました。この数字は快挙で、2022/23シーズンのブンデスリーガ1部の平均観客動員数とほぼ同し値となっています。
2023年ではその半分強くらいの動員数ですが、2022年と比べて約4500人動員数が増えています。
一方フォルトゥナ・デュッセルドルフですが、こちらもリーグ平均観客動員数を大きく上回っています。近隣の市にはケルン、メンヒェングラートバッハ、ボーフム、レバークーゼン、エッセン、デュイスブルク、ドルトムント、ゲルゼンキルヘン(シャルケ)といった都市に囲まれていますが、確実にファン・サポーターをスタジアムへ集める経営方針はさすが。
今期は「Fortuna für alle」という企画でさらに平均観客動員数を伸ばすことになりそうです。
クラブ創設年・成績・タイトル
アルビレックス新潟とフォルトゥナデュッセルドルフの創設年差は60年。デュッセルドルフは古豪と言っていい成績を残しています。
創設年とクラブ正式名称
創設 | 現在の名称 | |
1955年 新潟イレブンサッカークラブ | 1977年 アルビレックス新潟 | |
1895年 Turnverein Flingern1895 | 1945年 フォルトゥナ・デュッセルドルフ 正式名称:Düsseldorfer Turn- und Sportverein Fortuna 1895 e.V. ※通称 F95 |
フォルトゥナ・デュッセルドルフは、1895年にデュッセルドルフのFlingernで創設されたのが始まり。その60年後にアルビレックス新潟の原点である「新潟イレブンサッカークラブ」が創設されました。
最高成績とタイトル
リーグ | カップ | 国際 | |
J1 6位(2007) J2 優勝(2003、2022) | 天皇杯 ベスト8(2009) Jリーグ杯 ※現ルヴァンカップ ベスト4(2015) | - | |
1部リーグ 3位 (1972/73、1973/74) 2部リーグ 優勝 (1989/90、2018/19) | DFBポカール 優勝(1979、1980) | UEFAウィナーズカップ ※現UEFAチャンピオンズリーグ 準優勝(1979) |
アルビレックス新潟は2024年シーズン、「タイトル獲得」を掲げ始動します。これまでJ2リーグ優勝しか成し遂げてはいないが、去年リーグ終盤から続く無敗・無失点記録を自信に躍進を期待せずにはいられませんね。
フォルトゥナ・デュッセルドルフは意外にもかなり順風満帆な歴史があります。1部リーグ優勝はないにしろ、ドイツ国内カップで2連覇、そして現チャンピオンズリーグ(CL)では1979年に準優勝しています。しかもあのバルセロナと優勝争いをしていました。現在は2部の上位争い真っ只中の好調っぷりを見せているので、来期1部での戦いに期待大。
経営状況
4期連続黒字経営 2022年売上高:25億3900万円 | |
観客動員数が停滞していたが来季から新大型スポンサーと契約。今季すでに「Fortuna für alle」というスタジアムを満員にする企画を開始。スポンサーが観客の無料招待をして新規サポーター獲得に乗り出している。 |
クラブ会員数
10,679人 (2023年9月時点) | |
25,130人 (2019年01月時点) |
胸スポンサー比較
ダービーマッチ(ライバルクラブ)
モンテディオ山形:天地人ダービー ヴァンフォーレ甲府:川中島ダービー | |
ラインダービー(Rheinisches Derby): ・FCケルン ・ボルシア・メンヒェングラートバッハ ・バイヤー・レバークーゼン ・MSVデュイスブルク ※これらの試合が開催される日は普段より明らかに警備が強化されます。 |
選手年俸比較・フル代表メンバー
選手年俸比較
年俸額【合計】:5億3,525万円 年俸額【平均】:1,784万円 | 年俸額【最高】:4200万円 ダニーロ・ゴメス トーマス・デン | |
年俸額【合計】:€1200万(約20億円) 年俸額【平均】:€44万(約7000万円) | 年俸額【最高】:€130万(約2億円) ミハエル・カルボニク |
選手の年俸は「ハッキリとこの額」というのは断言できませんので、様々なサイトから調べた金額となります。
フル代表メンバー
小島亨介:元日本代表GK トーマス・デン:オーストラリア代表DF | ||
田中碧:元日本代表MF |
↓ブンデスリーガのゴールを盛り上げる演出を紹介!
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